胃腸薬ってどんなイメージがあるでしょうか。
なんか大きなビンにたくさん錠剤が入っていて、戸棚にひっそりと置いてあるイメージでしょうか?
今回は身近にある胃腸薬の中でも、症状別に使える5種類の胃腸薬をご紹介します!
成分表中の黄色い箇所はアルミニウム配合の成分です。透析療法を受けている方は服用しないでください。
目次
田辺胃腸薬<調律>
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リスク区分 | 第2類医薬品 | ||||
セルフメディケーション税制 | 〇:対象商品 | ||||
トリメブチンマレイン酸塩 胃腸運動を整える |
300mg | ||||
ビオヂアスターゼ2000 主にでんぷんの消化を助ける |
120mg | ||||
リパーゼAP6 脂肪を分解して消化を助ける |
45mg | ||||
カンゾウ末 炎症を抑え、胃粘膜を修復する |
150mg | ||||
ロートエキス 過剰な胃酸の分泌を抑える |
30mg | ||||
炭酸水素ナトリウム 胃酸を中和する |
300mg | ||||
沈降炭酸カルシウム 胃酸を中和する |
600mg | ||||
メタケイ酸アルミン酸マグネシウム(乾燥物換算) 胃酸を中和する *アルミニウム配合 |
240mg |
『胃もたれ、むかつき・胸やけに外と中からスッキリ』
胃の動きが弱った時はきちんと動くように、過敏になっている時は動きを抑制して正常な働きをするように『調律』してくれる胃薬です。
消化剤・制酸剤も一緒に配合されているので、食べすぎ・飲みすぎやストレスで胃が痛いときまで幅広く使える胃腸薬です。
リンク:田辺三菱製薬株式会社 タナベ胃腸薬<調律> ブランドサイト
ハイウルソ顆粒
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リスク区分 | 第3類医薬品 | ||||
セルフメディケーション税制 | ×:非対象商品 | ||||
ウルソデオキシコール酸 胆汁の分泌を促進して脂肪の消化を助ける |
60mg | ||||
ビオジアスターゼ2000 主にでんぷんの消化を助ける |
30mg | ||||
リパーゼAP6 脂肪の消化を助ける |
30mg | ||||
ケイヒ末 弱った胃腸の調子を整える |
180mg | ||||
ウイキョウ末 弱った胃腸の調子を整える |
180mg | ||||
ゲンチアナ末 弱った胃腸の調子を整える |
90mg |
『胃もたれ、食べすぎ、はきけ』
食べすぎ・飲みすぎに特化した胃腸薬です。
揚げ物など脂っこいものを食べすぎた時などに力を発揮します。胃酸を中和する制酸剤が配合されていないため、ストレスなどで胃が痛いなどの場合にはあまり効果がありませんが、透析療法を受けている方でも服用することができます。服用前にかかりつけの医師に相談してみましょう。
セルベール
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リスク区分 | 第2類医薬品 | ||||
セルフメディケーション税制 | 〇:対象商品 | ||||
テプレノン 胃粘液を増やして胃酸などの刺激から胃を守る |
112.5mg | ||||
ソウジュツ乾燥エキス 弱った胃腸の調子を整える |
150mg | ||||
コウボク乾燥エキス 弱った胃腸の調子を整える |
83.4mg |
『弱った胃を粘液のベールで整える胃ぐすり』
病院で風邪薬や痛み止めと一緒に処方されることがある『セルベックス』と同じ成分『テプレノン』を配合した胃薬です。胃の粘液を増やして胃酸や薬などの刺激物から胃壁を守ります。
スクラート胃腸薬(顆粒)
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リスク区分 | 第2類医薬品 | ||||
セルフメディケーション税制 | ×:非対象商品 | ||||
スクラルファート水和物 胃粘膜保護修復成分 *アルミニウム配合 |
1500mg | ||||
アズレンスルホン酸ナトリウム 炎症を抑え、胃粘膜を修復する |
6mg | ||||
L -グルタミン 炎症を抑え、胃粘膜を修復する |
400mg | ||||
ケイ酸アルミン酸マグネシウム 胃酸を中和する *アルミニウム配合 |
1125mg | ||||
合成ヒドロタルサイト 胃酸を中和する *アルミニウム配合 |
270mg | ||||
ロートエキス 過剰な胃酸の分泌を抑える |
30mg |
『何とかしたい胃痛、胃もたれ、胸やけに』
『セルベール』は胃が荒れないようにするために飲む薬なら、『スクラート胃腸薬』はすでに胃が荒れていて痛い方が飲むのに適しています。
消化を助ける成分や、生薬の健胃成分は配合されていません。
完全に胃粘膜保護、修復に特化した胃腸薬であるといえます。顆粒と錠剤で若干処方が異なり、錠剤タイプは制酸剤を少し減らして消化酵素を2種類配合しています。
ブスコパンA錠
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リスク区分 | 第2類医薬品 | ||||
セルフメディケーション税制 | 〇:対象商品 | ||||
ブチルスコポラミン臭化物 胃腸の異常な緊張を和らげる |
10mg |
『胃痛、腹痛、さしこみに』
胃腸の痛み止めです。
消化を助けたり、胃粘膜の保護をするといった効能効果はありません。お出かけ中や食後に急に痛み出してつらい時に飲むと良いでしょう。飲んでも効かない、5回ほど使っても症状が改善しない場合はすぐに病院へ行きましょう。
どんな時にどれを使えば良いの?
食べすぎ・飲みすぎた方
2種類の消化酵素とウルソデオキシコール酸が配合された『ハイウルソ顆粒』がおすすめです。胃酸を抑えたり、中和する制酸剤が配合されていない消化に特化した胃腸薬です。
食べた翌日の胃もたれ、消化不良には『タナベ胃腸薬<調律>』も有効です。
胸やけや胃への刺激が心配な方
粘液を増やして胃壁を保護する『テプレノン』が配合されている『セルベール』がおすすめです。医療用医薬品の『セルベックス』と同じ成分を使用していますが、違う医薬品と一緒に服用される場合は医師または薬剤師に相談してからにしましょう。
空腹時に胃が痛い、ストレスが多い方
空腹時に胃が痛い場合、胃の粘膜がダメージを受けていると考えられます。制酸剤で胃酸を中和、胃粘膜保護成分と炎症を抑える成分でダメージを受けた個所を治す『スクラート胃腸薬(顆粒)』がおすすめです。胃の中が空になる食間(食後2~3時間後)及び就寝前に服用する胃腸薬です。
急に胃腸が痛くなった方
極度の緊張などで急に胃腸が痛くなった方は、胃腸の痛み止めである『ブスコパンA錠』がおすすめです。頻繁に痛む、5~6回飲んでも症状が改善しない場合は病院へ行きましょう。
常備薬としても使える胃腸薬が欲しい方
胃の動きが弱った時はきちんと動くように、過敏になっている時は動きを抑制して正常な働きをするように『調律』してくれる『タナベ胃腸薬<調律>』がおすすめです。30錠入りタイプだとPTPシート包装になっているので、持ち運びに便利です。
錠剤と粉薬、どっちがいいの?
同じ商品で錠剤と粉薬のラインナップがある場合、胃腸の調子が悪い方は錠剤を溶かすのに時間がかかるため、粉薬を選んだ方が若干効き目は早いです。
顆粒、細粒って違うの?
粉薬の粒の大きさによって呼び方が変わります。
末(粉末)<細粒<顆粒の順に大きくなっていきます。
- 末(粉末)は『きなこ』のようなイメージ。
- 細粒は『塩・砂糖』のイメージで、粒が小さいです。
- 顆粒は『ふりかけ』のイメージで、ちょっとゴロゴロしています。
大体のイメージがつくでしょうか…!あくまでイメージとして覚えておいていただければ幸いです。
胃腸薬をうまく使い分けて、健やかな毎日を過ごしましょう!