2018年7月8日、第1類医薬品として販売されていた佐藤製薬の『ルミフェン』が、指定第2類医薬品へとリスク区分が引き下げられました。
今回はその『ルミフェン』と、ちょっと変わった痛み止めのご紹介です!
目次
ルミフェンとは?
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リスク区分 | 指定第2類医薬品 |
セルフメディケーション税制 | 〇:対象商品 |
アルミノプロフェン 解熱鎮痛成分 |
400mg |
記載の成分量は成人の1日服用量です。
肩、腰、ひざなど炎症性の痛みに
飲んで速く効く!
『ルミフェン』は医療用医薬品として使用されている『アルミノプロフェン』を使用した『スイッチOTC医薬品』です。
販売開始から3年の副作用調査期間が終了し、
- 既に類似成分(イブプロフェン)が指定第2類医薬品として流通していること。
- 重篤な副作用の報告がないこと。
上記2点を踏まえた上で、指定第2類医薬品に区分変更するのが妥当であると、厚生労働省の医薬品等安全対策部会によって決定されました。
もともと処方箋がないと使用できなかった医療用医薬品を、「これはたくさん処方されていて、副作用の心配も少ないので一般用医薬品として販売してもいいですよ」と認可したもの。
製品特長
パッケージにも大きく書かれている通り、『関節痛や腰痛、肩こり痛』をターゲットにした商品です。もちろん頭痛や歯痛にも効きます。胃の粘膜へのダメージも少なく、速く効くのが特長です。
似たような商品ってあるの?
ラックル
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リスク区分 | 第2類医薬品 |
セルフメディケーション税制 | ×:非対象商品 |
アセトアミノフェン 解熱鎮痛成分 |
900mg |
記載の成分量は成人の1日最大服用量です。
「飲む腰痛薬」だから、
外出時でも使いやすい。早く効く。
テレビCMを見て知っている方もいらっしゃるかと思います。
『タイレノール』や『小児用バファリン』、医療用医薬品では『カロナール』の成分である『アセトアミノフェン』を使用した医薬品です。
口の中に入れるとすぐに溶けるため、錠剤のように胃の中で溶かす時間がかからず、すぐに体内に吸収されて効き目を発揮します。胃にも優しく、眠くなる成分が入っていません。
ドキシン
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リスク区分 | 指定第2類医薬品 |
セルフメディケーション税制 | ×:非対象商品 |
メトカルバモール 筋肉の異常な緊張やコリをとる |
1500mg |
エテンザミド 痛みの伝達経路をブロックする |
900mg |
無水カフェイン 鎮痛効果を高める |
90mg |
トコフェロール酢酸エステル (ビタミンE) 末梢の血流改善 |
90mg |
ジベンゾイルチアミン (ビタミンB1誘導体) 鎮痛成分の働きを助ける |
24mg |
記載の成分量は成人の1日服用量です。
筋肉をほぐし、痛みを伴う
肩こり・腰痛に速く効く
筋弛緩剤である『メトカルバモール』が配合された医薬品です。
”ACE処方”などで知られる成分、『無水カフェイン』と『エテンザミド』が配合され、鎮痛効果を高めています。『ルミフェン』や『ラックル』のような解熱効果はありません。
- A=アセトアミノフェン(解熱鎮痛成分)
- C=カフェイン(頭重などを取り、鎮痛効果を高める)
- E=エテンザミド(痛みの伝達経路をブロックする)
相乗効果を期待して、作用の違う3つの鎮痛成分を配合した処方のことです。
コリホグス
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リスク区分 | 指定第2類医薬品 |
セルフメディケーション税制 | ×:非対象商品 |
クロルゾキサゾン 筋肉の異常な緊張やコリをとる |
600mg |
エテンザミド 痛みの伝達経路をブロックする |
600mg |
カフェイン水和物 鎮痛効果を高める |
100mg |
記載の成分量は成人の1日最大服用量です。
筋肉をゆるめて肩こりをほぐす
『ドキシン』と同じような処方の医薬品です。『クロルゾキサゾン』という筋弛緩剤を使用しています。
どんな時に何を使えばいいの?
腰痛がつらい方は『ラックル』を
飲む腰痛薬のラックルは、一般的な解熱鎮痛成分の『アセトアミノフェン』を使用していて、信頼性も高く、安心して使える医薬品です。
過去に『新セデス』『ナロン錠・顆粒』『タイレノール』などの医薬品を服用して、あまり効果がなかった…という方は『ルミフェン』がおすすめです。
肩も膝も腰も痛いという方は『ルミフェン』を
新たに指定第2類医薬品になった『ルミフェン』がおすすめです。胃の粘膜を荒らしにくく、重篤な副作用のリスクがないため、こちらも安心して使える医薬品です。
一つ難点なのは知名度が低いことです…
『ロキソニン』のように広く処方されているわけでもなく、テレビCM等による宣伝がガンガンされていたわけでもないので、もしかしたら近所のドラッグストアで取り扱っていないかもしれません…
肩こりや筋肉痛には『ドキシン』『コリホグス』
医薬品成分の効き目は個人差があるので、『メトカルバモール』と『クロルゾキサゾン』、どっちが効く?といった優劣はつけられないです。
コスト面で見れば、『コリホグス』が価格が安く、状態によって服用量を増減できる(1回1~2錠)ので初めて使う方にはピッタリです。
効果はあるけど効き目が弱いと感じたときは、『ビタミンE』と『ビタミンB1誘導体』が配合された『ドキシン』を試してみるのも良いでしょう。
最後に
ちょっと変わった痛み止め薬の紹介でした。いつも飲んでいる鎮痛剤が効かない!という場合に試してみてはいかがでしょうか?
添付分書をよく読み、一定の期間服用しても症状が改善されない場合は病院へ行きましょう!